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2008.08.12
真夏の雪
先日、高壇にある「長岡雪氷防災研究所 新庄支所 」の一般公開で「真夏の雪」を見た。
といっても、その研究施設の中での話しで「降雪装置」による「人工雪」のことだ。装置の外からガラス越しに見る「雪」はまさに雪国そのものだった。
研究者によると、この装置でできる雪は、結晶の核となる大気中の塵と結晶化するまでの十分な距離がないために「霜」状なのだそうだ。でも見た目は「ホンモノ」と全く変わらない。もし「雪好き」の息子(もう既に20歳を越えている)が見たら鼻血を出すほど興奮するに違いない。
そのうち幼稚園児たちが係員から大人用の防寒着を着せて貰い装置の中にぞろぞろと入り込んでいった。

何もわからないままにマイナス10度の降雪装置の中に入った子どもたちは、鼻血は出てなかったもののかなりの興奮状態だろうことは、ガラス越しに伝わってきた。

なぜここに雪があるのか、なんてことは全く関係なくはしゃぐ子どもたちを見て、僕も入ってみたくなった。でもいつものアロハな格好をしていたので係員に「こんな格好で大丈夫ですか?」と訊くと「かなり冷えてますけど、よかったらどうぞ」との答え。それならばと入ってみたが、アロハにマイナス10度はちょっと厳しすぎた。肌がチクチクと痛むほどの冷えが毛のない頭皮はもちろん、全身を襲い大変なことになった。そんな過酷な状況下、やはり上から落ちてくる「雪」には表現し難いほどの感動があった。
新庄は、雪のことを考えないで暮らすことはできない。その「雪」を知ることは、豪雪地ゆえの人口減少に歯止めがかからない新庄にとっては、特に大切なことだろう。
ある研究者が「市の職員は、あまりお見えにならない。もっと相互情報のやり取りや、協力体制を充実させてもいいのでは・・」と腕組みしながら言っていた。
公共施設にしても、雪国にふさわしい屋根の形状があるそうだ。「前もって相談してもらえれば、いくらでも協力するんですけど…」
それぞれの仕事のプロだから、プライドがあるのはよくわかる。プライドはいい仕事をするための大切な要素であることも間違いない。
けれど、市民のためにより良いものをつくりあげるには、そのプライトをたまに雪の下に埋め協力し合うことも悪くないのではないだろうか。
新庄市の担当職員の皆様、是非ご一考ください。
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