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 アメリカに端を発した経済危機には「100年に一度」という冠?がつく。
それにしても「100年前」って一体どんな世界だったのだろう・・・。
 今は2009年だから、100年前は1910年(明治43年)ということになる。その頃、一体どんな事が起きていたんだろう。というわけでちょっと調べてみた。
 
 1910年5月、ハレー彗星が75年ぶりに地球に接近するという情報に世界中がパニックになった。彗星が最接近する際、彗星の有毒ガスが地球をつつみこみ、地上の全生物は死滅するという説がその原因だった。欧米では占い師などが地球滅亡、大洪水、大爆発を予言し地下室や郊外へ避難する人たちが続出した。
 その頃日本では、
   【通過の時刻は19日の午前11時22分から午後0時22分。その時地球との距離は1430万マイルだが、彗星の尾が地球を包んで人畜に害をおよぼすであろうと杞憂されている】という新聞報道があった。
 またある新聞は、
   【尾の内に含まるる水素が地球に存在する酸素と化合すれば、人類は皆窒息して死滅。もし空中の窒素が減ずれば人類は狂気の極みに達し、躍ったり跳ねたりして、やはり死滅せねばならぬ】などと書きたてている。
この記事を読んだ読者は、一体どのような行動をとったのだろうか。もしかすると、かなりの読者が躍ったり跳ねたりしながら死に到るのは嫌だと、常軌を逸した行動に出た可能性もあったろう。 
 その後、もちろん何も起こらなかったのだが、100年前には、こんな報道がされていたのは事実のようだ。

 その他の出来事と言えばその年の6月、アメリカの連邦議会で「白人奴隷禁輸法」が可決された、とある。アメリカという国はそれまで黒人だけでなく、白人をヨーロッパから奴隷として輸入していたのだ。なんとも底知れぬ恐ろしい感覚の国である。ちょっと遡って3月には、お隣の中国でも、奴隷制度廃止や、人身売買を禁止している。
 ところで、わが国で人身売買が禁止されたのはいつなんだろう。終戦後、憲法で基本的人権を保障してはいるものの、闇の世界では今なお横行しているらしく…。一国民として非常に恥ずかしいことである。

 100年前には、いろんなことがあったようだが、その後の100年間にはもっともっと凄まじい歴史的な出来事があった。2度の世界大戦、関東大震災、世界大恐慌、原爆投下などなど…。
 現在は、そんな歴史の先の2009年なのだ。ということは「100年に一度」の危機的状況というのは、人類が未だかつて経験したことのない「危機」ということになる。
 そんな状況の中、国政では、自民党vs民主党のタタカイ?を飽きもせずダラダラとやっている。この国の舵取りを本当に彼らに任せておいて大丈夫なんだろうか。
子どもたちの未来は一体どんな未来になってしまうんだろうか。
 大袈裟なようだが、今こそ、人類すべての英知を結集し、100年に一度の危機を回避しないと、更にとんでもない状況に突入してしまうのではないか。

 政争にうつつを抜かす彼らには、100年に一度の「平和ボケ無能集団」が、2008~9年の緊急事態を、より悪化させた、と歴史に名を刻まれぬようにしてほしい、と言いたい。

 昨年以来、政財界の重鎮たちはおろか、一般の人々までが事あるごとに「100年に一度」を口にするが、その言葉には、1世紀分の凄惨な歴史的事実と、警鐘が含まれていることを、全人類が認識し、早急に対応する必要があるのではないだろうか。

 それが出来なければ、そう遠くない将来、人類はほんとうに「躍ったり跳ねたりして、死滅せねばならぬ」かもしれない。
 
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