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 水の力といっても、エネルギー補給系の飲料水ではない。水の流量や流速、そして落差によって発生するエネルギーという意味の「水の力」である。それをどう利用するのかというと・・・。
 「発電」をするのである。つまり水力発電のことだ。でも残念ながら水力発電と言えば「自然を破壊」し、巨大なダム建設をするという、ムダで莫大な予算がかかる公共事業というイメージが強い。
 しかし僕らが進めようとしているのは、

ご揚水
新庄中グランドから最上公園内に流れ込む「御用水」

 このような身近にある水の流れを利用し「発電」する「小規模水力発電」なのだ。一般的には「小水力発電」とか「マイクロ発電」とか言われているが、僕らはあえて「小規模」を頭につけて研究・活動をしている。で、この小さな流れをどうするのかというと、

落差
御用水からお堀に落ちる落差(2.4m)を利用し発電装置(写真左下部)に流し込む

 写真のような塩ビ管を使用しお堀に流れ込む水を利用し、装置を稼働させ発電するというものだ。
事は簡単なようだが、この場所での実験計画は昨年末から準備に入ったものの、実際、市や土地改良区の許可を得、クレーンで機材を運び込み設置し、稼働させるまでには約5か月を要した。事前調査の段階から発電条件的にかなり厳しい場所であることは予想していたものの、実際に流量と落差の少ない現地での準備は、予想以上に困難を極めた。
 試行錯誤しながら設置し、通水はするが、落差不足でタービンの回転数が上がらない。少しでも上げようと塩ビ管を直径200mmから300mmに換えた。それでも少ししか回転数は上がらない。そこで機械のプーリーの径を大きくした。あともう一息なのだが、まだ発電までには届かない。そこで水量がまだ不足しているのではと、土地改良区の方にお願いし水量を増やしてもらう。などなど、などなど・・・。

 多くの方々にご迷惑をかけ、ご声援とご協力をもらいながら、なんとか4月29日の白昼1時に、100ワットの電球が、ついに「ビカ~ッ」と点燈した。

看板
看板を煌々と照らす水の力だけで発生させた「光」4/29夜6時ごろ

 点いた瞬間、その場にいた泥だらけでびしょ濡れのスタッフ(50才~72才)は、年甲斐もなく躍り上がり、握手し、そして抱き合った。
 世の中に「これからは若い人でないとダメだ…」などという声が多くあるが、ただ老若という物差しだけで判断するのは、大いに危険である。
できれば「魂」の老若を量ってもらいたいものである。

 現実を直視しない、あるいはできない官僚や政治家たちが進める国策のために、次第に萎んでいく「地方」、特に農業、そして産業全体をなんとかしなけれはならないと僕らは考えた。
 地域の福祉や教育を充実させようにも、十分な予算を確保できないならば、それは絶対に不可能である。
 本来、福祉、教育、そして医療は、国民のために、国が、責任をもって充実させるべきことである。それは「日本国憲法」にもちゃんと明記されている。
 しかし、ご存じのような国の迷走状況が続くならば、国を構成する一つ一つの自治体も、そこに暮す住民も、国が正常な機能を回復させる時まで、なんとか生き延びていかなければならない。
 ずいぶん風呂敷の大きい話だと思うだろうが、そのための、動きの一つなのだと僕らは考えている。

 この新庄は、豪雪地帯である。今冬は積雪量が少ながったが、例年の「降水量」としては1900mm前後と、県内でも多い地域である。その雪は山に積もり、解ければ水になる。だだ流すだけでなく、その流れるエネルギーを利用することは、今考えられる中では「究極の利雪」ではないのか。
 というわけで、わが新庄の雪深い山間農村地域には、最適の発電装置だと考えている。それを有効に農業などに利用すれば、豪雪に悩まされることのない「通年型農業」が実現できる。そして自然豊かな土地で、完全なクリーンエネルギーで生産される農作物は「市場競争力」も高く、ブランド化も容易である。そうすれば、多くの雇用を創出することができるようになり、若者が街なかから山間部へ「出勤」していく光景が普通になる日もやってくるかも知れない。
 そんな構想の、まだまだスタートの立ち位置を決めているような段階だが、ある地域の方々はこの構想に大変な理解を示していただいていて、地元の方々が中心の、二度目の説明会を設定してもらっている。
 今回のお堀での試験稼働で発生した電力は、800W程度にすぎないが、専門家によると説明会を予定している地域が持つ発電のポテンシャルは1時間当たり数100kwということだった。家庭の使用電力でいえば、数100軒分に相当するということだ(詳しい数字は後日に)。

 価格の乱高下する化石燃料に取って代わり、「自前の」水力発電電力を農業ハウスなどに利用し、通年で生産できる地域を早く実現させたいものだ。
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