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 議員活動をマラソンで例えれば、今はちょうど折り返し地点をグルリとまわったところだろうか…。
 2007年4月23日、市議会議員選挙で投票者22,649人の約11%に当たる2,470票もの市政史上前例のない得票数で、初めて当選させていただいてからもう2年が経過した。
 僕は、その凄まじいほどの期待に相応しい「走り」を見せられたかと言うと、申し訳なく情けない話だがまだまだ、まだまだ、道の途中というところである。
 知人によると「市政の赤信号を変えるとか、言ってたけど、何にもできないじゃないか…」などの声があり、支援した自分としては肩身が狭い、ということだった。さらに、もっと市民が「わかる」ような、はっきりとした活動をしろ、とも続けた。やはり公選職なのだから有権者に「わかる」ような活動をしなければならないのは、当然だろう。残念ながら、今の時点ではみんなに「わかりやすい」活動では、ないようだ。
 そのような「勇気ある」忠告をしてくれた知人とは、いつもよく話すが、それからは、いちいち自分がやっている活動を「報告する」自分がいて、何か「俺はちゃんとやってるんだぞ、解ってくれよ」とお願いしながら話しているようで、ふと、情けなくなり、悲しくなることがある。

 2年前「この街をなんとかしたい」との思いで、世間に身を晒し、市民のために尽くす「覚悟」と「決意」をして議員になったのだから、大したことのないわが人生ではあるが、一世一代の選択だったと思う。だから、僕は「何もできない状態」に、ドップリと浸かっていられるはずがない。もし、そうなったとしたら僕が僕でいる必要がないのだ…。

 選挙戦では、イラストレーターの松田けんじさんに何度も頼みこんで「似顔絵ポスター」の原画を、無理矢理描いてもらい、スローガンを【信号は待っていれば変わりますが、「市政」は待っていても変わりません】とし、従来の「地盤、看板、カバン選挙」の悪しき流れを断ち切ろうとした。
 しかし、支援者の中では、従来通りの選挙をすべきとの声が圧倒的だった。
《選挙事務所は2か所(せめて2部屋)に。ポスターは、ヒゲを剃り、背広着用、にこやかな写真で。選挙カーでは、できるだけ名前の連呼を。奥さんは必ず選挙カーに乗ること。電話は…ハガキは…辻立ちは…etc.。》
 とにかく選挙のことなど全く知らない、政治とは相当距離を置いてきた人間が「突然」立候補したものだから、しっちゃかめっちゃかのドタバタ選挙になると予想していた。実際に収集つかなくなりそうな内部衝突も何度かあった。でも不思議なことにその都度、「助っ人」がその時々に出現し、危機を救ってくれた。
 ところが僕は、支援者の皆さんが心から心配して、いろいろいただいたご忠告のほとんどを、感謝しながらも「封印」させてもらった。

 理由は、政治家になろうと思い立つ、ずっと前から「選挙スタイル自体を変えられないヤツが、市政を変えられるわけがない」と思い続けていたからだ。世の中の、政治家を目指す男も女も、老いも若きもどうして、同じような選挙スタイルで戦おうとするのか、理解できなかった。
 特に、若者なら「ニュータイプ」の斬新な戦法で臨みそうだが、今の彼らにはそんな「勇気と覚悟」もないのだろうか。残念ながら旧態依然とした昔ながらの選挙を「テキスト」どおりにやろうとしてしまう。そんなことで、本当に何かを「変えられる」と考えているのだろうか…。 
 小さい頃から、教科書や、先生の指導どおりにちゃんと「できない」子どもだったので、テキストどおりにやろうとしてもやれる訳はないのだが、やろう、という気も起きなかった。人格的に何かが欠落しているのかも知れないが、「同じようにやることの意味」が解からなかったのだ。

 もちろん、いろんなスタイルの政治家がいていいのだが、僕の場合は、政治をするならば、スタートから自分らしいスタイルを貫き、政治活動も自分にしかできないだろう動きで、市民のために貢献していこうと考えた。その思いや行為が、たとえ市民に理解をいただけないとしても、ただ黙々と市民と、自分のために、自分を信じて、やっていこうと思っている。

 でも、弱気になってしまうんだ、時々…。世の中大変な状況だから、弱気になってる暇なんて本当はないんだけどね。
 数学(本当は算数と書いた方がしっくりくる…)は、正解はひとつ。しかし選挙や政治、人の生き方の正解は、自分の中の「魂」にあるものだろう。
 
 一人ぼっちの「マラソン」は、沿道の声援によって勇気づけられ、時には走りが悪い、と叱咤されながら折り返した。議員になって2年、あれもこれも後悔ばかりの日々だった気がする。
 これから2年、今までのレースを振り返り、エネルギーを補給しながら、いい走りでゴールする自分をイメージしながら、自分にしかできない走りを進めていきたいと思う。

 
 
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