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 本日、一般質問第一日目が終わりました。
僕は、午後一番に質問をさせてもらいました。午前最後の質問(奥山議員)が、市政にとって重要なことの確認だった(しかし、執行部は答えようとしなかった…これがマズイって言ってるんだ)ので、少しその怒りと興奮を引きずりながら壇上に上がりました。

 で、一般質問の内容「壇上での質問部分」を載せましたので、根気と時間のある方はお読みください。










勁草会の小関です。

 この会派名は「疾風に勁草を知る」からきています。つまり激しい風が吹いて、はじめて強い草かどうかがわかるという意味で、そういう強い草になれるよう日々精進していこうという思いでつけました。
 前回の三月議会まで、たいまつ07の一員として活動してきましたが、事情により残念ながら解散することになりました。しかし、新庄の先行きを照らすための、たいまつの灯は、それぞれの心の中に変わることなく、ともり続けているものと信じています。

 今年度は、市政施行60周年の年でもあり、そして今年度、合併がこのまま成立すれば、あらたに新市としてスタートするという、この地域にとって大変重要な歴史的「節目」でもあります。
 ということで、市長はじめ執行部に対して、市民の代表者である議会と、相互の信頼をより深め、協力し、市政をより良くしていくためには、どうすればよいのかという質問をしていきますので、答弁しにくい質問も中にはあるとは思いますが、「三本の矢」の実現には、相互理解をより深くすることは必須の条件だと考えていますので、真摯な答弁をお願いします。

 
 はじめに、執行部による、議員はおろか、議会そのものを軽視しているかのような言動や、答弁が最近あったように感じています。そのことについての確認の意味で、今回は特に衝撃を受けたことについて、市長はどういう認識でいるのかを、訊かせてもらいます。

 まず、一つ目は、三月定例会期間中の出来事についてです。
 総務常任委員会で、付託された4号議案、つまり「一般職員給与の引き上げ」が否決された時のことです。会終了後、私は、ある執行上層部の方に声をかけられ、「本会議でも反対するつもりなのか」と訊かれました。「市民感情を考えれば当然です」と答えると「18対1になっても反対するのか」と。私は「もちろん一人でも、体をバラバラに刻まれても、反対します」と返答し、「あぁ、そうですか…じゃあ…頑張ってください」という言葉が返ってきて、会話は終わりました。
 どういう意図でこのような事を訊いてきたのか、本人には未だ確認はできていませんが、普段はとても紳士的で、物事を的確に捉え、冷静な判断をなさる方ですので、にわかに信じがたいような言葉のやり取りだったので、少々面食らったように記憶しております。いまでもその時の会話は鮮明で、なぜそのような言動になったのか、そしてその根底にはどういう意識があったのかを、敢えてこの場で確認しておくべきと考え、この質問となったわけです。
 これから先このような意識で、議会や市民と向き合おうとするならば、「市民協働事業」など、その他の多くの事業や政策は、おそらく大多数の市民には、受け入れられないのではないかと、危惧するのです。
 ですから私は、執行部が市民感情や地域の経済状況などを十分に考慮した上で、給与引き上げ議案を提出してきたのか。そして、それが可決されるのは当り前というような意識を持って議会に臨んできたのかを、この際にしっかりと確認しておきたいと思うのです。

 そしてもう一つ、三月定例会予算委員会で、教育費の小中学校図書予算についての質問をした時のことを確認しなければなりません。私は予め、教育委員会の担当職員から、小中学校分各150万円ずつを予算要求していると、聞いてはいましたが、改めて委員会で確認の答弁を求めたところ、当時の学校教育課長は「各100万円を要求し、そのまま100万円を予算化してもらった」という答弁がありました。私は「おやっ、数字が違う…」と思いましたが、制限時間のこともあり、質問を終えました。休憩時間に入り、やはりその事が気になり、本人に「さっきの数字ですが、違いますよね」と訊きました。本人は笑って、答えることはありませんでした。その後も数字の訂正は全くなく、後日、政策経営課に資料を求め、数字を確認すると、やはり各150万円を要求し、50万円を削られ100万円が予算化されていました。
 市民の代表として、執行部に対し予算案について確認をしている者に対し、間違った数字を答弁し、再度確認をしても訂正することもしない…。果たしてこのような状態で議会が議決機関として正常に機能し、議員と執行部との信頼関係が保持できるのでしょうか。
 
 世界資本主義の中心である大国アメリカが、巨大企業をどんどん「国営化」し、まるで社会主義国に移行していくかのごとき光景が日々メディアで報道されています。
 もう、世界は何があってもおかしくない時代に突入しています。小さな地方自治体の、すぐそこにある未来に一体何が待ち受けているのか、全く予想できない渾沌とした状況の中に、私たちはいるのかも知れません。
 このような時期にこそ、可能な限り、市民と行政と議会が結束し、それぞれの役割を十分に発揮できるように、真剣に自治の整備をする必要があるのではないでしょうか。
それぞれが、意識改革に努め、役割を分担、整備し、強い意志を持ち、実践を重ねさえするだけで、変革は可能なのです。わざわざひざ鉛筆舐めながら予算化する必要がないのです。
 その辺のところを有耶無耶にしたまま、市政を進めたとしても、子どもたちに明るい未来を残すことなど、おそらく不可能なのではないでしょうか。

 さらに、これからの激動の時代を乗り越えるために、議会は、より神聖な場であるべきです。そして市民のための議会として、もっと開かれ、議員と執行部それぞれが、市民福祉の維持向上を目指し、形式にとらわれぬ、真剣で、本質的な議論を、尽くすことのできる関係でなければならないと考えます。 ですからこのような今回の質問となったわけです。その辺の確認も含めて、執行部はこれまで議会にどう向き合い、どう対応してきたのか、そして今後どういう姿勢で議会に臨もうとしているのか。今後のためにもしっかりと確認をしておきたいと思います。

 次に、この二年の間、何度も提案を含めた形で質問している「職員研修」について、更にもう一度質問をします。
 日本国憲法の第15条 第2項に「すべて公務員は、全体の奉仕者であって…」という一文があるように、地方公務員もそれに準じなければならないのは当然のことです。つまり市職員は、市民全体の奉仕者として、住民福祉の維持向上のためにつとめなければならないのです。
 これから益々、国の都合による地方分権の流れで、自治体への権限委譲は、多岐にわたり増大してくるはずです。当然、新庄市でも今までにないような膨大で、多様な課題への対応を迫られることになると思います。もう「選挙事務は、ヒマだから読みたかった漫画本を読破しようかな」などと考える余裕は、とうに消滅していなければならないのです。さらに、ただ前例を踏襲すれば良しとするような、古典的な判断力、事務処理能力を評価するような体質の中では、今以上の行財政改革を進めようとしても、スムーズに進むはずはないのです。内部改革をおろそかにしたまま、安易に指定管理者制度などのアウトソーシングの方向を選択し、行財政改革の数字的効果だけをねらってしまうような可能性もでてくるのではと、心の底から心配になってきます。
 これからは、職員自ら、自発的に様々な「課題」を発見し、それを解決するために政策立案をしていくような「有能で果敢な職員集団」が求められているのです。
 だから、こういう時期の「職員研修」こそ、絶対に必要ではないのか、と強く感じるわけです。それも今までのような、公的な職員研修をただ受講させるような研修ではなく、適材適所に配置されているだろう職員それぞれに、一番ふさわしい研修をさせるべきではないかと考るわけです。
 私の知る職員の中の「仕事を、より市民のために進めようとすれば、どうしても各地で開催されるいろいろなセミナーや交流会に参加し、モチベーションの高揚やスキルアップさせる必要があります。せめて交通費、いや、その半分だけでも補助してもらえれば、本当に助かるのですが…」という小さな子供を抱える若い職員の苦悩が聞こえてきます。
 他にも多重債務者救済、市民協働事業、ゴミ問題、農業政策やエネルギー政策などの、様々な課題解決のために、職員として精一杯対応しようと、各地の様々な研修に「自費」で参加している結構な数の職員がいます。私は彼らのような職員を心から尊敬しますし、一市民として誇りでもあります。 しかし、彼らが、より住民サービスの向上を追求し自己啓発やスキルアップの機会に参加すればするほどを、自己負担の額が増え、生計を圧迫してしまうという現実があります。これでは奉仕者としての自覚も忘れ、ただ与えられた仕事だけをこなし、退庁時間になれば、さっと家路につくような職員だけが、給与的なところのメリットを受けてしまいます。このような不公平な状態で、本当に職員の士気が高まり、市民のための「実践的シンクタンク集団」が形成されていくのでしょうか。
 全体の給与を引き上げることよりも先に、懸命に市民の奉仕者として研鑽を重ねサービスに努める職員を救済すべきです。ここの部分は早急に改善してもらいたいと思います。

 そのようなこともあり、前回の3月定例会、議案第4号で議論した時の職員組合機関紙「かけはし」のコピーの一文を目にした時、今まであまり経験したことのない「衝撃」をうけました。その内容は皆さんもご存じの通りです。その「かけはし」には…
 総務委員会での4号議案、職員給与の引き上げについての否決を受け、総務課長がその内容を組合に報告、それを受けて

 「労使間で合意に達しているものを議会で否決することは、議会の不当介入ではないか(中略)・・・当局と市議会に対し、直接アクションを起こす必要があると考えている。繰り返すが議員は当たり前であると思っているようだが、労使合意に至ったものを議会で覆すのは不当行為である。われわれとしても、何らかの対策を考えたい。」
という内容でした。

 読み終えた後の、スーッと気が遠くなるような、サーッと血の気が引くような感覚は、今でも忘れる事ができません。
「市民感覚と職員の感覚が、これほどまでに、乖離しているとは…」私は、深いため息が止まりませんでした。本当にこれから市民サービスを住民と協力して進めていこうとする新庄市職員の意識なのかと、茫然とする出来事でした。 
 そしてさらに驚いたのが、議会は、当局と合意したものであれば全て「追認」するものだというような認識を持っている職員が少なからず存在していたことに、愕然とさせられました。

 地方公務員法第24条第6項に、職員の給与、勤務時間その他の勤務条件は、条例で定める。と明記してあり、また地方自治法第204条第3項には、給料、手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない。と明示されています。その条例は、当然議会を経て、はじめて成立するのだということくらいは、誰もが知っていることなのです。
 多くの職員が日々市民のために活躍している同じ組織の中で、議会の重要な役割を「不当行為」と認識する職員が存在するというのは、私の頭では全く処理不能の出来事でした。

 ということで、職員の知識、意識、そして品格、さらには立案や政策法務などの向上や、地域の現状や市民感情を理解する上で、「職員研修」は絶対に欠かせないと思います。市長は、これらのことについてどう考え、これからどのようにしていくつもりなのか。これからの組織運営上、非常に基本的で、重要なことだと思いますので、もう一度是非、しっかりと訊かせてください。

そして、最後に3点ほど質問をします。

 市街地、特に商店街の方と話していますと、固定資産税の課税評価額が、活気のあった商店街の時とあまり変わらず納税が大変だということを聞きますが、現状はどうなのか、そして、現在の経済的な状況からみて、高額であると市民が感じているのならば、今後どう住民に説明し理解を求め、さらに中心市街地をこれから先どのようにしていくつもりなのか。訊かせてください。

次に、今年は市政施行60周年、新幹線新庄延伸10周年、重要無形民族文化財指定後最初の新庄まつりと、大きな行事が予定されていますが、  どのようなコンセプトで、市民にとってどのような催しにしていこうと考えているのか。訊かせてください。

 3点目は、「限界集落」についてどういう認識でいるのか。という質問です。先月26日の朝日新聞にも特集で掲載されていましたが、65歳以上のお年寄りが半数を占め、集落として機能しなくなる可能性のある集落を「限界集落」と呼ぶのだそうです。「後期高齢者医療制度」や「限界集落」などと、よくもまぁ、そんな冷たい言葉をどこからか探してきてネーミングするもんだなぁと、いつも国を動かすエリート官僚の方々には、驚かされるばかりですが、集落の現実は、急速なスピードで、重く、深刻な事態になっているようです。       記事によると、2006年の国交省と総務省のデータで、消滅の可能性のある集落は2,641か所あり、そのうち東北が405か所あるとありました。全国で集落を維持していくために、そして今後どう再生すべきなのか、多くの住民や識者たちが悪戦苦闘しているようですが、なかなか特効薬は見つからないのが現実のようです。
 私たちが市内で簡単な調査をしたところでは、新庄市でも全国の例にもれず、そのような兆候を、住民がひしひしと感じている集落は、山間集落に限らず、街なかの町内会にも存在しているようです。
そこで新庄市としては、そのような現実を、どう認識しているのか。そして今後どのような方向で「再生」をしようと考えているのか、訊かせてください。

 以上で、議員になってから9回目の、壇上からの一般質問を終わります。
 繰り返し言わせていただきますが、あるセミナーで講師から発せられた言葉「首長も、議員も、職員も、明確な理念が持てないならば、即刻辞職しなさい」を、いつも心に持ちながら、市民の代表者として議員道に、精進していきたいと思っております。

長い時間ご静聴いただき、本当にありがとうございました。


 というふうに、いつもよりまして「演説」調になってしまいました。
答弁する市長も、教育長も「気持ちを新たに」市政に取り組んでくれることを、ちゃんと約束してくれたので、「とりあえず」よかったなと思います。
 ただ、再質問の際に、「通告書に載ってないぞ !」とか同じ議員の一部の方から、大声でいろいろ「ご指導」されているうちに、しっちゃかめっちゃかになってしまい、「中途半端」な終わり方になってしまいました。すべて僕がしっかりしていないせいなんですけど・・・情けないです。
 過去にも、一部の議員の方からは、時々「(制限)時間だぞっ!」とか「再質問の時は勢いが下がる・・」とかご指導をいただいています。ですからまた今日から精進して、一回りも二回りも大きな議員になっていきたいと思います。
 それにしても今回は議会軽視についての質問で、「議会と議員」の尊厳を護るつもりで頑張ったんですけど、まさかその、議員の中から「ダメだし」されるとは・・・まだまだ未熟者です。深く反省しています。
 次回は、さらに「もう一歩前に進んで」の質問をしたいと思います。
ちなみにこのフレーズですが、先日「ゆめりあ」でトイレに行った時、目に飛び込んできた張り紙に書いてあった言葉です。
 僕はもちろん、そのご提案の通り、一歩前に進んで、用を足したわけですが、一般質問の資料収集や通告書の内容をどうするかで悩んでいた時でしたので、励まされ「自信と勇気」をいただいた「ありがたいお言葉」なのです。

「ゆめりあ」のトイレ(担当者)さま、ありがとうございました。
悩んだら、また伺います。









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