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2010.02.03
「子ども手当」
政府は22年度子ども1人に付き月額13,000円を支給するというが、総額は2兆円を超える。それが本当に子育ての足しになればいいのだが、多くの家庭では、余程別にプールしておかないと、おそらく日々の生活費の中に飲み込まれ、子育てや教育には回っていかないのではないかと心配している。
それは、まるで乾いた砂漠にジョウロで水撒きするようなものではないかと、それより2兆円もあったならもっと本質的な社会機能などを充実させられないものかと思うのだ。
しかし子ども3人いれば、1ヶ月39,000円、年間では468,000円か…デカイな。さらに22年度からは満額の月額26,000円を支給するという。そうなれば(3人の場合)1ヶ月78,000円、年間936,000円となる…ウーム。これがもし実現できたなら、かなり家計は助かることは間違いないと思う。
しかし僕が見たところ、昔なら「貧乏人の子だくさん」だったが、今は子だくさんなのは比較的「裕福な」家庭が多いような気がする(しっかりしたデータはない)。だとすれば子ども1人への支給とは言え、所得格差がより拡がりはしまいかと、心配してしまうのだ。
低所得世帯では毎月の子ども手当てがあれば実にありがたいだろう。でも家族全体の生活費になってしまう可能性がないとは言えないのではないか。もっと極端な事を言えば大人の都合で不条理な使われ方をする家庭もあるかもしれない。それでなくても児童虐待が毎日のように発見されている現実があるわけである。最近では報道すらされないような状態にもなっているのだ。
厚労省の調査では、平成2年に1,100件ほどだったのが、20年には42,000件を超えてしまっている。これは児童相談所が対応した件数のみの「表面化」した数字である。いったいこの国には表面化していない児童虐待家庭はどれ程潜んでいるのだろうか。仮に5倍あるとすれば、20万件だ。この数字を「まさか、そんなことはないでしょ」とはっきり否定できる人はそういないだろう。
そんな家庭にも子ども手当ては支給され、その大切なお金は、子育てとは関係のないところで消費されてしまうのだ。
真剣に子どものことを考えて支給をするのならば、もう少し日本の現状を調査してから、確実に子どものためになる支給の方法を見い出すべきだし、日本の国策として子育てを前面に推進しようとするならば、本質的な部分を根本から「改革」すべきだと、考えている国民は決して少なくはないはずだ。
しかし子ども3人いれば、1ヶ月39,000円、年間では468,000円か…デカイな。さらに22年度からは満額の月額26,000円を支給するという。そうなれば(3人の場合)1ヶ月78,000円、年間936,000円となる…ウーム。これがもし実現できたなら、かなり家計は助かることは間違いないと思う。
しかし僕が見たところ、昔なら「貧乏人の子だくさん」だったが、今は子だくさんなのは比較的「裕福な」家庭が多いような気がする(しっかりしたデータはない)。だとすれば子ども1人への支給とは言え、所得格差がより拡がりはしまいかと、心配してしまうのだ。
低所得世帯では毎月の子ども手当てがあれば実にありがたいだろう。でも家族全体の生活費になってしまう可能性がないとは言えないのではないか。もっと極端な事を言えば大人の都合で不条理な使われ方をする家庭もあるかもしれない。それでなくても児童虐待が毎日のように発見されている現実があるわけである。最近では報道すらされないような状態にもなっているのだ。
厚労省の調査では、平成2年に1,100件ほどだったのが、20年には42,000件を超えてしまっている。これは児童相談所が対応した件数のみの「表面化」した数字である。いったいこの国には表面化していない児童虐待家庭はどれ程潜んでいるのだろうか。仮に5倍あるとすれば、20万件だ。この数字を「まさか、そんなことはないでしょ」とはっきり否定できる人はそういないだろう。
そんな家庭にも子ども手当ては支給され、その大切なお金は、子育てとは関係のないところで消費されてしまうのだ。
真剣に子どものことを考えて支給をするのならば、もう少し日本の現状を調査してから、確実に子どものためになる支給の方法を見い出すべきだし、日本の国策として子育てを前面に推進しようとするならば、本質的な部分を根本から「改革」すべきだと、考えている国民は決して少なくはないはずだ。
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hiro
この内容は非常に解りやすいです。とてもいい。
難しい事を、自分の言葉で解り易く説明しているからだと思います。
プロの方も勉強は常にかかさないので、議員も勉強するのは、なんら可笑しいことはありません。
勉強した事を、多くの方に解り易く、伝えていけばいいかなと思います。
何をやりたいのか? どうしたいのか? 自分の中にある何かを、うまく出せたらいいんじゃないかな。
目標は大きく高く。
で、いいんじゃないかな?
難しい事を、自分の言葉で解り易く説明しているからだと思います。
プロの方も勉強は常にかかさないので、議員も勉強するのは、なんら可笑しいことはありません。
勉強した事を、多くの方に解り易く、伝えていけばいいかなと思います。
何をやりたいのか? どうしたいのか? 自分の中にある何かを、うまく出せたらいいんじゃないかな。
目標は大きく高く。
で、いいんじゃないかな?
2010/02/05 Fri 22:40 URL [ Edit ]
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2010/02/08 Mon 11:27 [ Edit ]
akaney
こんばんは。
現金給付と現物給付のバランスが大事だと思います。
いくらお金もらえても保育園に入れないために働けないようでは…
現金給付と現物給付のバランスが大事だと思います。
いくらお金もらえても保育園に入れないために働けないようでは…
akaney
一度に書けば良かったのですがすみません!(しかも長くて!)
子どもの虐待の原因には「経済的困窮」が
深く関わっているというデータもあって、
家庭の経済が逼迫した状態をなくすこともまた、
虐待の防止には必要ではないかなーと思っています。
日本は、子どもの(相対的)貧困率13.7%、
7人にひとりが貧困状態にあるそうですので…
お金がいくらあっても足りませんね…
多分、お金で解決するのは無理なのでしょう、
社会のカタチを大きく変えないと。
ちょっと古いですが、ご参考までに…
2009年9月22日 (火)
児童虐待 3分の1が貧困家庭(NHKニュースより)
去年全国の児童相談所が児童虐待の起きた家庭を調査したところ、
3分の1の家庭が「経済的な困難」を抱えていたことがわかり、
生活の苦しさが児童虐待にも影を落としている実態が
あらためて浮かび上がっています。
この調査は、全国の児童相談所が、
ほぼ10年に1度、実施しているもので、
今回は去年春の3か月間に虐待が確認された児童、
およそ8100人について家庭環境などを調査した結果を
東京都児童相談センターが取りまとめました。
その結果、3分の1にあたる33%の家庭が
「経済的な困難」を抱えていたことがわかりました。
また、主に母子だけの「ひとり親」の家庭が26%、
「仕事が不安定な家庭」が16%を占めていました。
さらに詳しい経済状態について初めて調べたところ、
生活保護を受けている家庭が13%、
住民税を免除されている家庭が12%と、
低所得の家庭が少なくとも4分の1に上り、
景気の悪化などによる生活の苦しさが
虐待にも影を落としている実態があらためて浮かび上がりました。
調査の結果について日本社会事業大学専門職大学院の宮島清准教授は
「生活の厳しさと児童虐待との関連性が数字で裏付けられた。
貧しさゆえに起きている生活のさまざまな課題を一つ一つ洗い出して
物心両面で援助していくことが必要だ」と話しています。
子どもの虐待の原因には「経済的困窮」が
深く関わっているというデータもあって、
家庭の経済が逼迫した状態をなくすこともまた、
虐待の防止には必要ではないかなーと思っています。
日本は、子どもの(相対的)貧困率13.7%、
7人にひとりが貧困状態にあるそうですので…
お金がいくらあっても足りませんね…
多分、お金で解決するのは無理なのでしょう、
社会のカタチを大きく変えないと。
ちょっと古いですが、ご参考までに…
2009年9月22日 (火)
児童虐待 3分の1が貧困家庭(NHKニュースより)
去年全国の児童相談所が児童虐待の起きた家庭を調査したところ、
3分の1の家庭が「経済的な困難」を抱えていたことがわかり、
生活の苦しさが児童虐待にも影を落としている実態が
あらためて浮かび上がっています。
この調査は、全国の児童相談所が、
ほぼ10年に1度、実施しているもので、
今回は去年春の3か月間に虐待が確認された児童、
およそ8100人について家庭環境などを調査した結果を
東京都児童相談センターが取りまとめました。
その結果、3分の1にあたる33%の家庭が
「経済的な困難」を抱えていたことがわかりました。
また、主に母子だけの「ひとり親」の家庭が26%、
「仕事が不安定な家庭」が16%を占めていました。
さらに詳しい経済状態について初めて調べたところ、
生活保護を受けている家庭が13%、
住民税を免除されている家庭が12%と、
低所得の家庭が少なくとも4分の1に上り、
景気の悪化などによる生活の苦しさが
虐待にも影を落としている実態があらためて浮かび上がりました。
調査の結果について日本社会事業大学専門職大学院の宮島清准教授は
「生活の厳しさと児童虐待との関連性が数字で裏付けられた。
貧しさゆえに起きている生活のさまざまな課題を一つ一つ洗い出して
物心両面で援助していくことが必要だ」と話しています。
baku
コメント遅くなりました。
貧困が、生活の苦しさが児童虐待につながっていることは、否めないようですね。でも、僕の子どものころもそうですが、それより前の戦後育った多くの子どもたちは、貧しい環境だったと思います。
生きることに精一杯で、虐待があったとしても問題化されていなかったのか、それとも虐待などはなかったのか(児童労働が虐待になるとしたら多くの子どもたちが働いていた)。
因みに僕は、小3の頃から、お土産屋で働かされて?いました。友達と遊びに行きたくても、行けませんでした。でも、母から誉められるのも嬉しくて…複雑でした。
そんなことはどうでもいいのですが、児童虐待は現代特有の問題なのか、それとも、人間が誕生してからずーっと、よくあったことなのか。
どうなんでしょうか。
とにかく僕らには、子どもをちゃんと大人に育て上げる義務があります。
それを大人の誰もが果たせるような社会を構築していかないことには、僕らの存在が無意味になる気がします。akaneyさんがいうように、まず手当てと制度改革の両方を、今すぐにでもやっていくべき、と強く思います。
貧困が、生活の苦しさが児童虐待につながっていることは、否めないようですね。でも、僕の子どものころもそうですが、それより前の戦後育った多くの子どもたちは、貧しい環境だったと思います。
生きることに精一杯で、虐待があったとしても問題化されていなかったのか、それとも虐待などはなかったのか(児童労働が虐待になるとしたら多くの子どもたちが働いていた)。
因みに僕は、小3の頃から、お土産屋で働かされて?いました。友達と遊びに行きたくても、行けませんでした。でも、母から誉められるのも嬉しくて…複雑でした。
そんなことはどうでもいいのですが、児童虐待は現代特有の問題なのか、それとも、人間が誕生してからずーっと、よくあったことなのか。
どうなんでしょうか。
とにかく僕らには、子どもをちゃんと大人に育て上げる義務があります。
それを大人の誰もが果たせるような社会を構築していかないことには、僕らの存在が無意味になる気がします。akaneyさんがいうように、まず手当てと制度改革の両方を、今すぐにでもやっていくべき、と強く思います。
2010/02/15 Mon 21:40 URL [ Edit ]
akaney
返事が早くてスミマセン…!
湯浅誠さんという人が「貧乏」と「貧困」は違うということを
おっしゃっています。
「貧乏」は笑えるけど、「貧困」は笑えないと…。
つまり、「貧乏だけど幸せ」、はあり得るけど、
「貧困だけど幸せ」はあり得ないのだと。
「貧困」と言うときは、経済的に苦しいだけでなく、
社会的に孤立している、ということが
セットになっているのだと理解しています。
秋田の母親が娘を川に落としてしまったと言われている
「虐待事件」なども、
私はそれに当てはまるように感じています…。
なので、昔だって貧しかった、と言うときの「貧しい」は、
どっちだったのか(貧乏か貧困か)考える必要があって、
多分、多くの人が貧乏だったけど、
互いに助け合って必死に生きていた、
ということではないのかなと思うのですが…。
とはいえ、昔だって孤立している家庭が皆無だったわけではなくて、
虐待だってあったとは思います。
でも、今ほど核家族化が進んで、みんなが孤立しているような状況では
なかったのではないでしょうか・・。
東京都の「児童虐待の実態」という調査があります。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2005/12/60fck101.htm
虐待の起きた「家庭の状況」として(第二章の3)、
多くのケースで「経済的困難」と「孤立」という項目が
当てはまっていたことがわかっています。
これは、子どもに関わる様々な現場の方に伺うと、
非常に納得のいくデータだ、とのことです。
長々とコメントしてすみません、
守備範囲と完全に重なってる話なのでつい…。
湯浅誠さんという人が「貧乏」と「貧困」は違うということを
おっしゃっています。
「貧乏」は笑えるけど、「貧困」は笑えないと…。
つまり、「貧乏だけど幸せ」、はあり得るけど、
「貧困だけど幸せ」はあり得ないのだと。
「貧困」と言うときは、経済的に苦しいだけでなく、
社会的に孤立している、ということが
セットになっているのだと理解しています。
秋田の母親が娘を川に落としてしまったと言われている
「虐待事件」なども、
私はそれに当てはまるように感じています…。
なので、昔だって貧しかった、と言うときの「貧しい」は、
どっちだったのか(貧乏か貧困か)考える必要があって、
多分、多くの人が貧乏だったけど、
互いに助け合って必死に生きていた、
ということではないのかなと思うのですが…。
とはいえ、昔だって孤立している家庭が皆無だったわけではなくて、
虐待だってあったとは思います。
でも、今ほど核家族化が進んで、みんなが孤立しているような状況では
なかったのではないでしょうか・・。
東京都の「児童虐待の実態」という調査があります。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2005/12/60fck101.htm
虐待の起きた「家庭の状況」として(第二章の3)、
多くのケースで「経済的困難」と「孤立」という項目が
当てはまっていたことがわかっています。
これは、子どもに関わる様々な現場の方に伺うと、
非常に納得のいくデータだ、とのことです。
長々とコメントしてすみません、
守備範囲と完全に重なってる話なのでつい…。
akaney
ついしん、
都会に暮らしていると、
この「孤立」という問題は人ごとではなく、
わたしにとってもとても切実で、
強い実感を伴うものなんですけど、
新庄とかだと、まだまだ地域の助け合い
(”命のやりとり”をともなうような)
が生きていて、貧乏はあるけど貧困はない、
っていうことなのでしょうか…。
都会に暮らしていると、
この「孤立」という問題は人ごとではなく、
わたしにとってもとても切実で、
強い実感を伴うものなんですけど、
新庄とかだと、まだまだ地域の助け合い
(”命のやりとり”をともなうような)
が生きていて、貧乏はあるけど貧困はない、
っていうことなのでしょうか…。
R
以前読んだ立花隆の『サル学』のカニバリズムに、人間の児童虐待と共通するものがあるとずうっと思っています。
メス猿が子どもを産んでも、また発情した時に子どもを食べてしまう場合があるという、それです。
それが現代社会とどう関係していて、どう問題解決するのは大変難しいと思いますが
児童虐待の要因のひとつに、このような動物学的要素も含まれているのではないでしょうか。
メス猿が子どもを産んでも、また発情した時に子どもを食べてしまう場合があるという、それです。
それが現代社会とどう関係していて、どう問題解決するのは大変難しいと思いますが
児童虐待の要因のひとつに、このような動物学的要素も含まれているのではないでしょうか。
2010/02/16 Tue 08:43 URL [ Edit ]
baku
そうですね。
貧困と貧乏、は違いますね。
現在は、残念ながら
地方にも『貧困』は、拡がっていると思います。
やっぱり、制度そのものを変えない限り、
根本的な解決にはつながらないのでしょうね。
貧困と貧乏、は違いますね。
現在は、残念ながら
地方にも『貧困』は、拡がっていると思います。
やっぱり、制度そのものを変えない限り、
根本的な解決にはつながらないのでしょうね。
2010/02/16 Tue 20:01 URL [ Edit ]
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