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 ずーっと以前から、女房が何かごちゃごちゃ言ってるな、というぐらいの認識しかしていなかった。
それは僕が朝に必ずやる行為についてのクレームだった。
 
 どういう行為かというと、洗顔するとき顔と頭の境界線が非常に曖昧な僕は、頭部全体を洗顔(アレ?)することにしている。そのあとにドライヤーを使用して髪を乾かすのだが、そこに女房が、噛み付いてくるわけだ。
 いくら日々わんこのトリミングをしているからといって、狂犬病の犬のように牙をむくことたぁないじゃないかと思うが、最近はドライヤーの音がすれば決まって「グルルルゥ~ッ」なのだ。
 
「あの、そのドライヤー、私のなんですけど、使わねでけんねがっ!」

「なんでー、いいべやー、チョッとぐらい」

「ダメだーっ。…そもそもあなた(のハゲ頭)ドライヤーかける必要ないべやー。」

ヤツは、僕の丸い頭に辛うじてこびり付くはかな毛な髪を、薄笑いを浮かべながら眺めつつ、このような差別的で毛根が一瞬で破壊されるような暴言をしばしば吐くのだ。

「おまえねー、そんなこと言ったらフツーのハゲは、傷つくぞー、相当。」

「だって、事実だべやー。」

「そりゃー、んだげど。そごまで言うがー普通・・・ちょこっと寝グセ直すだげだベーて。」

「だがらー、あんたの少ない髪の寝グセ直すなさ、ドライヤー使う必要ないベーって、すぐ乾ぐべやー、すぐっ。」

と、「すぐ」を執拗に強調するのだ。

「…すぐだがら(使っても)いがんべって。電気代だって1円かがんねぐらいだぞーっ。」

「んだがらー、すぐ乾ぐなら…」と一日のスタートを切る大切な朝なのに、延々とやられるわけである。今朝も日課みたいにやり合ったわけだが、その時ふと、ヤツとのある認識に違いがあることに気がついた。

 ヤツが主張していたのは、ドライヤーを使うな、ということではなかったようなのだ。ヤツは、髪自体が少なく短いお前が、何で「くるくる」ドライヤーを敢えて使う必要があるのか、どーしてもドライヤーを使いたかったら、ごくフツーの「ドライヤー」を使えばいいべ、ってこと、だったらしいのだ。

つまり、なぜわざわざ「くるくる」機能なのか、と言いたかったのだ。

 「そりやーお前、くるくるっとやったほうが、ピタッといぐべ、どう考えでも…くるくるっと。」と言い返しながらも、そう言われてみりゃ、確かに…そうだな、と納得している自分が可笑しかった。

 で、結局「使用禁止」となったわけだが、勝負はまだ、決して終わってなくて、これからが本当の勝負なのだ。数日かけて、ぜったい「くるくる」でないとダメだったのだ、と主張し続ける毛根拠となった材料を集めて、再度、狂犬女房に立ち向かい、必ずや勝利をもぎ取ってやろうと思っている。

えっ?そんなカアちゃんなんかに構ってないで、議員の仕事ちゃんとやれって?

・・・・・・・・・・・すいません。
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