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 今月10日夜の高速バスで関西入りしてから、1週間目の今朝、新庄にようやく帰ってきた。本当ならば15日までの研修だから、その夜の高速バスに乗れれば前日の今頃には帰宅できた。でも…




 幸か不幸か、今回電話で往復チケットを予約する際15日夜のバスは満席で、翌日の1席しか残っていなかった。一日分の宿代はかかるが、それでも新幹線よりは2万円ほど安い。安宿探して潜り込めばなんとか大丈夫だろうと、高をくくっていた。
 ところが、京都は今「祇園祭り」の真っ只中で、安宿どころの話ではなかった。最悪の場合「宿無し」だ。あわてて議員仲間に相談すると石川県から参加していた「西本議員」がちょちょいのちょいと、奇跡的に探してくれた。宿無しを回避できたことだけでもありがたかったが、予約されていたのはなんと某有名ホテルの、ひとりで泊まるには、まぁ贅沢すぎる程の部屋だった。部屋に入るなり早速フロントに連絡した。
「あの、6,000円の部屋を予約したんですが、ここ凄い部屋なんですけど、間違ってませんか?」
「間違いはごさいません。どうぞごゆっくりおくつろぎください。」

 雨露をしのげれば、それで充分だったのに大変なことになってしまったと、僕はしばらく「おくつろぎ」どころではなかった。根っから貧乏性の僕は、このような自分の感覚では処理できないような状況に出くわすと、必ず良からぬ変な想像してしまうクセがある。
「あ、そうか、以前この部屋で何かあんまりよくない事が、あったんだ。だから…だな。」
と、勝手に決めつけ部屋のそこいらじゅうに向かって「今晩だけ何事もなく、泊まらせてください。お願いします。」と目をつむり、合掌した。

 窓外は祇園祭り一色である。「おくつろぐ」ためには一刻も早く、京都の街に出なければと部屋を後にしたが、先立つものも、あまりないので近くのやきとり屋で「眠り薬」を処方してもらい、多少多めに「服用」することにした。
 その「薬」の効果は絶大で、目が覚めたら外は明るくなっていた。チェックアウトするとき、フロントスタッフに「聞いていいですか?なんであんなにすばらしい部屋で6,000円なんですか?」
「すこしでもお客様にご満足していただくためでございます。また京都に御用がありましたら、ぜひ当ホテルをご利用ください。ありがとうございました、いってらっしゃいませ。」と爽やかなくらいの即答である。
「そ、そうですか。ではまた必ず利用させてもらいます、こちらこそありがとうございました。」そのホテルで充分にくつろいだかどうかは(酔っぱらって)不明だが、スタッフの皆さんの心地よい応対には、頭が自然に下がった。

 気分よく颯爽とホテルを出たのはいいが、今夜のバス時間までは凡そ12時間もある。ところが財布の中味は、いよいよ心細くなっていて、移動は当然公共の乗物か、徒歩しかない。210円で四条まで行き、各町内で今夜の出番を待つ山鉾、そして貴重な美術品、工芸品を、次々見て回った(全て回るには2・3日はかかるかも)。お昼近くには四条近辺から離れ、猛暑の中をぶらぶらと清水方面へ向かった。清水寺に到着した時には黒のポロシャツのあちこちに白いシミが出来ていた。体から噴き出した「塩分」が結晶化したのである。いくらなんでも「救急車」はマズイから、コンビニや自販機で水分をたっぷりと補給しながら歩き回った。
 京都には、以前から気になっている場所があった。娘や知人から「あそこはぜひ行ってみて」といわれていた場所で、そこは住宅地にいきなり、だが「自然」にあった。工房であり、自宅であった「河井寛次郎記念館」である。
 2・3時間はいたのだろうか、あまりにもさりげなく豊かで深みのある至福の時空にひたってしまい、外に出てみると身体にまとわりつくようなじとっとする暑さは、そう気にならなくなっていた。とぼとぼ歩きながら、記念館にちょこんと置かれていたあるイスのことを思った。僕の勘違いかもしれないが、あの藁を編みこんで作ったイスは、外見といい、座り心地といい、新庄市の雪の里情報館にある「ペリアン」のイスとそっくりではなかったと…。

 ようやく京都駅に迷いながらもたどり着いたのが7時ごろ、そこから9時過ぎのバス発車時刻まではまだ時間がある。駅内の名店街で夕食をとるよりは、駅近くの庶民的な店はないかとうろうろしたら、必要以上に赤い提灯のブラ下がる「2升五合」という鉄板焼きの飲み屋を見つけた。「こんな風体でも、入れてくれますか?」「どうぞどうぞ、おいでやす。」と笑顔で迎え入れてくれた。
 ハゲでヒゲ面で、その上汗びっしょりのシミだらけのシャツ、ズボン、そのうえサンダル履きの、どこから来たのわからないような汚いオッサンは、無事に「眠り薬」付きの夕食にありついた。
「どちらからおいでですか?」「山形の新庄市というところから…」「まぁ、ずいぶん遠くからお出でですなぁ、お仕事で?」「ん、まぁ…」この歳で勉強に来た、とは言いづらかった。店おすすめの「とんぺい」という焼き物を食べ、その美味さに驚いた。なんのことはない豚のばら肉をちょちょっと溶いた卵で、お好み焼きのように平たくした料理(だから豚・平=トンペイらしい)なのだが、店特製の酢が振りかけられていて、それがさっぱりとした絶妙の味となっている。それと塩焼きソバも美味しかったなぁ。でも何よりうれしかったのは接客の温かさと、料金である。駅の名店街には、この二つはおそらく、ない。
  それにしても、その店にいた常連のオバチャン、最初から山形から来たと言っているのに「角館はえぇとこですネェ~」とか「いぶりがっこってホント美味しいですネェ~」はやめて欲しい。もちろん僕も、そのことに異論はない。が、それって全部、おとなりの「秋田」ですから(笑)。

 なにはともあれ、5日間の研修は無事に終了した。あとは今後の議会活動に反映させるだけである。研修の中味などについては、おいおい書かせてもらうことにして、いろいろそれ以外で今回経験させてもらったこと、そして無事に帰宅できたことを、取り急ぎ報告させていただいた。


 ※ 一週間、新庄を離れていて、多くの市民の皆さんにご迷惑をおかけしました。謹んでお詫び申し上げます。







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