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 この一ヶ月間、別に部屋に閉じ篭っていたわけではないが、ひどい「遅筆」のため記事を書けないでいた。

 先月末、再び夜行バスで京都へ。例年東京で開催されている「市民と議員の条例づくり会議2011」が、今回急きょ、京都で開かれることになったためである。参加し始めてから4年目、選挙後に新しい議会となり、僕は議会改革特別委員会の長にならせてもらった。ようやくこれから新庄市議会でも本格的な市民のための議会改革が進んでいくはずである。現在、手探りしながら議会基本条例制定に向け、市民とともにある議会目指して委員全員奮闘中である。
 京都には、30日~8月1日までの3日間滞在し、最後の一日は連日びっしりの研修から一転、自由な時間を過ごした。念のためだが、もちろん全ての費用は、前回の研修同様「自己負担」である。新庄市の場合、政務調査費は月5,000円で、しかも会派ごとの研修などに使うのが通例となっているので、利用することはできない。前回の大津市での研修で他市の議員に少し聞いてみると政務調査費は最低で月15,000円(新庄市議会を除いて) 、最高は月80,000円だった。出来れば研修への参加費くらいは調査費を利用したいものである。それすらも「認めない」というのが、やはり市民の思いなのだろうか。よくメディアで報道される使途がメチャクチャなとんでもない議員は、それこそ少数で、ほとんどの議員は真面目に利用させてもらっているのだ。少なくとも僕の知っている議員は、皆そうである。

 今回はわが会派代表の奥山議員とともに参加したが、彼の速記者ばりのメモのとり方には、毎度驚かされる。発表者の一言一句漏らさず書き留めようとする姿は、鬼気迫るものがある。だから終了後に「あの先生、なんて言ってたっけ?」と訊くと、すぐにノートを開いて「こうこう言っていた」と即答なのである。だから僕は彼と参加した時はメモの必要がない(少しはメモするけど)。彼のような能力を持っていたら、僕はもっとしっかりした議員になれるのに…悔しい!
 僕のメモを奥山議員に見せたことがあるが、即座に「失笑」されてしまった。

「ナンじゃこりゃ…」

「いや、見やすくイラスト化したほうが良いかと」

「こりゃ、ただの落書きだべ。」

「…。」

 おっしゃるとおり僕のノートは、4色のボールペンをフルに使った、単語と○□△→↓↑←のオンパレードである。でも子どもの頃から、こんなノートの使い方しかしてこなかったから、彼みたいな技は到底出来ないのだ。頭かち割ってちゃんと見てみないとわからないが、おそらく中の様子も彼とは全然違うはずで、彼のは情報がインデックス付きで整然と並んでいるのに対して、僕のはピカソやシャガールの絵(たとえが良すぎたか、ごめん)のごとく、わけわかんなくなっているのではないだろうか。えっ?お前のは所詮「便所の落書き」だろって?…そう、そっちの状態だと思う。

 今まで、様々な会議や研修、講演、セミナーに参加し、全国の多くの議員の皆さんとも情報交換をしてきた。参加し始めた頃は、参加者の物怖じしない態度や雄弁さなどが、眩しくて「オレ、いつになったらあんな政治家になれんだろう…ムリかなぁ。」などと縮こまっていたように思う。今も積極的に発言することはそうないが、これは是非みんなに問いかけてみたい、と思うことは、都度発言できるようにはなっていると思う。
 高校や大学の頃は、どちらかといえば口より手の方が、手というより「拳」の方がスムーズにスッと出たが、この歳になってそれじゃどうしようもない。やはり「あたま」と「口」がしっかり機能しないことには政治家としては通用しないのだ。

 最近強く思うことがある。日頃汗水流して「行動(けっして選挙活動ではない)」していないと、口から発せられる言葉は、どうしても重みに欠け、聞く人の心にはなかなか響かないということ。政治家は言動と行動が連動して、はじめて世の中に強い影響力を持つのではないだろうか。テレビなどで国政のドタバタを見ていてそう思いませんか。

 先日、ある市民の方から、うまく社会に溶け込めない人たちのために「居場所」を作ってもらえないか、という相談を受けた。それからずっと、どのような形態がいいものかと考えていた。時を同じくして、飼い主から捨てられた犬たちの話を耳にし、それについてもキャパの少ない頭で思い悩んでいた。それなら、その両方を解決できるような、双方が満足できるような施設をつくれないものだろうかというあたりまでのイメージはできつつある。あとは、賛同者を募り、クリアしなければならない様々な規制や課題を調査し、一つ一つ超えていけば必ず実現できるはずである。
 また、県外のある方からは、電池やバッテリーなどに代わる次世代の蓄電技術(特許取得済)の実用化を是非山形の教育研究機関で研究してもらえないかという相談も受けている。近く神室産業高校などに、まずは話を持っていくつもりである。
 さらには、看護士不足に頭を抱える医療現場から、看護士養成機関(現在新庄市で調査中)を出来るだけ早期に実現してほしいとの切実な要望もあり、これも出来るだけ前に進めるようにしなければならない。
 そして「小水力発電」である。このことで県内、県外に出かける機会も、近頃特に増えてきた。小水力発電は利用できる地域は限定されるものの、地域を再生し持続させていくための有力な「装置」であることには間違いない。その地域特性に応じた再生可能エネルギーを上手に組み合わせ利用していけば、必ず原子力による発電に依存しない社会に移行できると確信している。

(原発廃止論を唱える人を、特に政界・経済界などは現実的でない、と批判する。これは全くおかしい。非現実的なのは、今回のような世界史に残る大事故を起こしておきながら、なおブレーキの効かない発電装置で電力を賄おうとする考えである。これから先数10年、あるいは数100年もの間、電力会社も国も、そして経済界も、放射能被害による多くの分野、多くの国民の保障賠償をすべてやれるだけの力があるのだろうか。あまりに無責任過ぎないか。被ばくした子どもたちの未来は誰が最後まで保障していくのか。さらには国家間の損害賠償請求などもこれから盛んに行われるだろうし…。
 明らかに現実的でないのは、これからも変わらず原発に依存しようという人たちである。)

 よく周囲の皆さんから「政治家として汗の流し方が違う」とのご批判を頂戴する事があるが、僕はとにかく新庄というエリアに限定することなく広い地域を考えて行動できる政治家でありたい。だからセミナーや研修などで、新庄にいないことも多いが、すべては地域の力になりたいという一念からのことである。
 これから4年間、周囲からいろいろなことを言われながらも、議会の改革と、先に挙げた地域のためにやらなければならないことに、たっぷりと汗を流していきたいと思う。









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